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Q&Aミツバチなんでも質問BOX
Q:ハチミツが白く固まっても食べられるんですか?
  A: もちろん、食べられます。固まっても品質や栄養には何も問題ありません。ブドウ糖と果糖の割合、振動、温度差、花の種類などによっても固まる速さはそれぞれ違います。固まって気になるようでしたら、湯煎してください。ぬるめのお湯から徐々に温度を上げていけば元の状態に戻ります。またハチミツの風昧を損なわないためには容器のフタを取るかゆるめるかして、ハチミツ自体の温度を50〜60度以上にならないようにしましょう。溶けたらすぐに引き上げてさましてください。
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Q:どうやってミツバチは、ハチミツを作るんですか?
  A: 花の蜜から作りますが、花蜜とハチミツでは大きく違います。花蜜は砂糖と同じ種類のショ糖という糖分で、水分も約60パーセント含まれています。これを巣に持ち帰ったミツバチはショ糖を体の中の酵素で果糖とブドウ糖に分解します。ハチ同士の連係プレーで水分を蒸発させ、約20パーセントまで濃縮。これで、やっとハチミツが出来上がります。ハチミツの甘み成分は果糖とブドウ糖の単糖類ですので分解する必要がありません。ですから、昔から病気見舞いなどに珍重されてきたのです。
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Q:なぜ花の種類ごとにハチミツを作ることができるのですか?
  A: ミツバチはコミニュケーション手段の発達した昆虫で、常に仲問同士で情報を交換しあいます。蜜源がみつかれば、尻振りダンスで仲問にありかを伝え、大挙して蜜源に向かいます。その時、よい蜜源を見つけたミツバチは、自分の見つけた場所を仲問に知らせるため一生懸命ダンスを踊ります。そして、蜜を採り始めたら、“訪花の一定性”といって採り終えるまで同じ花々に通い続けます。
こうした習性により、ミツバチはよい蜜源に集中でき、花別の蜜が採れるのです。
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Q:一つの巣にミツバチは何匹くらいいるんですか?
  A: 季節によっても違いますが、春から夏にかけてもっとも多く転地養蜂の場合は約三万匹にもなります。巣は一匹の女王蜂と働き蜂と雄蜂の三種類で構成され、女王蜂の唯一の仕事は産卵で一日に約2000〜3000個の卵を産み続けます。でも、産むだけで育てるのはもっぱら働き蜂の役目です。
働き蜂は他にも仕事が多く、採蜜や貯蜜、清掃や防衛、巣作りなどを分業制で滞りなくこなしていきます。
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Q:働きバチって、オスじゃないんですか?オスバチの仕事は何ですか?
  A: よくモーレツサラリーマンに例えられますが、実はメスなのです。ミツバチ社会の中ではオスの存在は薄く、春から夏の繁殖期にだけ姿を見せます。オスバチの唯一の仕事が、“生殖”です。オスバチは女王蜂が空に飛び立ったときの一回きりの交尾チャンスにかけます。交尾に成功したとしても生殖器が切れて即死。もっと哀れなのが不成功に終わったオスたちで、エサがなくなると巣から追い出され、エサを採る術も知らずに飢え死に、“男はつらいよ”ですね。
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Q:ミツバチは世界中で何種類くらいいるのですか?
  A: 現在、セイヨウミツバチ、トウヨウミツバチ、オオミツバチ、コミツバチなど、九種類が確認されています。日本ではトウヨウミツバチの亜種ニホンミツバチが棲息しています。日本人とニホンミツバチとの付き合いは古く、セイヨウミツバチが輸入されるまでニホンミツバチを使った養蜂が行われていました。
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Q:日本では、セイヨウミツバチはいつごろから使われるようになったんですか?
  A: 初めて輸入されたのが明治十年のことです。それ以前は気難しく、管理がしにくいニホンミツバチを使っていたため、思うように採蜜できませんでした。それがセイヨウミツバチとともに近代養蜂技術の導入により、年に一回きりの採蜜がくり返しできるようになり、一群あたりの採蜜量はそれまでの10倍にもなりました。
この時から、養蜂の主役の座がセイヨウミツバチに移り変わったのです。
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Q:転地養蜂って何ですか?
  A: 日本列島を南から北へ、花を求めて旅する養蜂業のことです。花の移動とその開花時期に合わせて移動する養蜂は極めて合理的ですが、輸送中にミツバチが自身で出す熱で全滅したり、現地に着いたら開花が終わっていたり、天候不順などというリスクを抱えています。最近では、蜜源の減少にともない、農家と契約をしてレンゲや菜の花の種を蒔いてもらうなど、自然との共生にも積極的に取り組んでいます。
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Q:ハチミツの生産量はどのくらいあるんですか?
  A: 農林水産省の資料によると、国内生産量は約2500トンで、減少気昧か横ばい状況です。一方、国内消費量は約47000トンで増加傾向にあり、そのうち95パーセントが輸入品です。最大輸入先は中国で約42000トンにものぼります(平成16年度)。
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Q:ローヤルゼルーってどんなものなのですか?
  A: 働きバチが花粉やハチミツを食べて体内で作るミルク状の分泌物で、女王蜂のたくましい生命力を支えているのがこのローヤルゼリーといわれています。若い幼虫を女王用にあつらえたプラスチックの王椀に入れ巣に戻します。すると、育児蜂がせっせとローヤルゼリーを与え続け、王椀にたまったそれを真空ポンプなどで吸い込んで集めていきます。収穫できるのは女王蜂になる一匹を犠牲にして約0.2グラム。人問にとっても、ミツバチにとっても貴重品ですね。
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Q:ハチの生産物にはどんなものがありますか?
  A: ハチミツやローヤルゼリーのほかに、最近さまざまな方面で注目を集めているプロポリスや蜂ロウ、花粉、蜂の子、蜂毒、花粉交配などがあります。特性や用途は下記の通りです。
  ミツバチ社会での役割 人間社会での活用法
プロポリス 植物が新芽を保護するために出す樹脂をミツバチが唾液と混ぜて集めてきます。それを巣の入口やすき間の充填などに使用します。 別名「蜂ヤニ」と呼ばれています。成分にフラボノイドなどが豊富です。
アルコールや水に抽出したものを利用します。
花粉 ミツバチが蛋白やビタミン、ミネラルを補給するための栄養源です。花粉は生きた細胞体ですから、生きるために必要な栄養素の全てが含まれています。内勤バチはこれを食べて幼虫を育てたり、女王バチを育てるローヤルゼリーをつくり出します。 別名「蜂パン」と呼ばれる花粉は、各種のビタミンやミネラルを豊富に含んでい
ます。栄養補給として食用にします。
蜂ロウ 巣をつくるために欠かせない原料となるワックスです。ミツバチは腹部にある4対のろう腺からしみ出てくる分泌物を利用し、アゴや肢で器用に巣を作ります。 ローソクや工芸品のほか、食べても安全なことから子供用クレヨンや口紅などの化粧品に使用されています。洋菓子「カヌレ」は蜂ロウを使うのが本当です。
蜂の子 ミツバチにとっては子孫繁栄のためですが人問は食用として利用します。 クロスズメバチのサナギや大量生産が可能なミツバチのオスバチのサナギを使います。栄養価の高い健康食品として利用するほか、粉末にして害虫を捕食するテントウムシなどを飼育するためのエサなどに使います。
蜂毒 ミツバチの武器です。毒針とともにぬけた筋肉が動きながら毒液を注ぎ込みます。この毒液には警報フェロモンが含まれており、周辺にいる仲間のハチを激しく興奮させ害敵に対時します。 成分にはヒスタミンなどのアミン類、メリチンなどの酵素アパミンなどが含まれて
います。刺し針を使った蜂針療法が知られています。
花粉交配 花蜜や花粉をもらうために、体の毛に花粉をいっぱいつけ、
花を飛び回り受粉して花が実をつける手伝いをします。
ミツバチと植物はずっと昔から助け合ってきたのです。
ハウス栽培のイチゴやメロンなどの花粉交配に利用してきました。またリンゴや梨、サクランボなど果樹園芸作物に欠かせないのがミツバチです。
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